トップメッセージ

厳しい環境を耐え抜き、新たな成長の芽を育てます

 まず、本年1月1日に発生した能登半島地震により亡くなられた方々に謹んでお悔やみ申し上げますとともに、被災された多くの皆様に心よりお見舞いを申し上げます。一日も早い復旧を切望すると同時に、物流事業に携わる者として、人々が平穏な日常を取り戻すために何ができるかを考え、実行してまいる所存です。

 2023年度は、新型コロナウイルス感染症に起因する行動制限が緩和され経済活動の正常化が進んだ一方で、光熱費の高騰、資源価格および生活必需品価格の上昇が続き、景気の先行き不透明感が依然継続する形となりました。物流業界においても海上コンテナ運賃の下落、半導体不況、円安に伴う物価高騰とそれに起因した買い控えなどによって、苦戦を強いられる状況が続いています。この状況は2024年度も続くと予想されますが、そうしたなかで全社を挙げて営業力に磨きをかけてきた結果、大型案件の獲得など、新たな成長の芽も出始めています。厳しい環境に耐えながらこの芽を育て、新しい花を咲かせられるよう、グループ一丸となり事業活動に取り組んでまいります。

 2023年度の連結業績については、前述の要因による物流量の減少とコスト増加が当社の収益の伸びを妨げた結果、売上高は前年比235億69百万円減(△5.2%)の4,319億11百万円、また営業利益は同21億24百万円減(△9.7%)の197億19百万円、経常利益は同16億56百万円減(△7.7%)の197億47百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同16億75百万円減(△14.3%)の100億56百万円と、減収減益の決算となりました。

 2024年度もコスト高、人手不足と最低賃金引上げなど、厳しい状況は続きます。そして、物流の「2024年問題」について、多くの株主の皆さまからご心配をいただいております。当社はすでに、残業時間の管理に関して万全の体制を構築していますが、このような環境においては、規模と組織力に優る会社が生き残ることになります。私たちはこの状況を、むしろ業容拡大のチャンスと捉えており、2023年にスタートした3か年計画「SBS Next Stage 2025」で掲げた攻めの経営を行って物流トップティアをめざします。

 2024年2月には、グループの物流施設で最大規模となる「野田瀬戸物流センター」(千葉県野田市)が竣工しました。「野田瀬戸」では、4フロアのうち1フロア約1万坪(33,000㎡)をEC物流専用区画とし、新サービス「EC物流お任せくん」によってお客様のEC物流のニーズに高品質かつローコストでお応えできる体制を整えました。中期的に同分野の売上高1,000億円超を視野に、EC物流を3PLに次ぐ第二の事業の柱としていく考えです。

 株主の皆様には、当社の事業活動と成長戦略にご理解をいただき、今後とも一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。

SBSホールディングス株式会社
代表取締役社長
SBSグループ代表:鎌田 正彦

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